オーディションの自己紹介とは、ただ自分のプロフィールを紹介するだけではありません。自分の性格や特技といった自分自身の魅力を、審査員にアピールする必要があります。
モデルとは違い、ドラマや映画のオーディションでは、容姿だけでなく内面的な部分を高く評価します。他の人よりずば抜けてすごい特技をもつ必要はなく、いかに魅力がある人か、審査員に印象づけるアピールをすることで合格に近づくことができます。
オーディションには履歴書による書類審査と、実際に面接する審査があります。履歴書には多くの内容を書くことはできません。簡潔にわかりやすく、自分の良さをまとめる必要があります。
この人の話を聞いてみたい、この人にあってみたいと相手に思わせることが重要なので、履歴書を見ただけで、その人の人となりがすべてわかるような内容はあまり良いとは言えません。履歴書は簡潔に要約し、2次審査で実際に審査員の前で、履歴書の内容をより深く表現するようにしましょう。
自己紹介は自分らしさを出す必要があるため、他の人と同じような内容では、審査員の印象には残りません。例えば同じダンスという特技でも、ただダンスを披露するだけでなく、ダンスに対する情熱や、その特技をどのように活かしていきたいかをうったえることで、オーディションに対する意気込みを審査員にアピールすることができます。
また自分の見た目の印象とギャップのある趣味や特技をアピールすることも有効な手です。清楚な雰囲気の女の子が、空手が特技だったり、活発な印象の男の子の特技が料理だったりすると、そういった点を審査員に伝えることで合格へ近づく可能性があります。
これは、実際にデビューした後、そのタレントの売りにつながるからです。オーディションを受ける段階では素人である人がほとんどですが、審査員は今後活躍するだけの力があるかどうかを見ようとします。
いろんな経験をしているということは、それだけ演技の幅が広がる可能性があるということであり、意欲的にチャレンジすることができる性格だとわかれば、難しい役柄もこなそうと努力するだろうと期待できるからです。
また厳しい稽古やレッスンに耐えることができるだけの忍耐力を持っているかどうかというのも、重要なポイントとして判断します。自己紹介では、今後の芸能活動につながるようなビジョンが見えるように、自分がどのような人物なのか、その根拠や具体例を交えてアピールすると良いでしょう。
また、万が一自分が練習してきた内容とは違う内容になってしまっても、慌てないようにしましょう。面接は緊張するため、失敗はつきものです。
いかに落ち着いて対応できるかが一番のポイントです。これは芸能界だけに限ったことではなく、さまざまな職種の面接においても有効な自己アピールの手段であるといえます。
芸能界では、優れた容姿をもつ人が、すべてのオーディションに合格するわけではありません。オーディションを主催するドラマや映画、CMが求めている人物像とあった人が合格できるのがオーディションです。
また、養成所や芸能事務所のオーディションの場合、その事務所のカラーというものがあります。同じような雰囲気のタレントを多く揃えているところもあれば、バラエティ豊かなタレントを揃えている事務所もあります。
たくさんのオーディションを受けることも経験になり、それだけさまざまな可能性を持つということではありますが、自分にあったものを探してオーディションを受けることも重要です。特にドラマや映画、CMなどのタレントを決めるオーディションの場合、制作側には強い人物像のイメージがあるため、やみくもにチャレンジしても受からない可能性が高いです。
養成所や芸能事務所に所属していると、タレントのイメージに合わせて受かる可能性が高いオーディションを探してもらえるので、個人でチャレンジするより、合格する可能性が高くなるといえます。